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第82話 ドラゴン退治

Auteur: 瘴気領域
last update Date de publication: 2026-07-13 10:53:14

■仙台市真央区 正木邸上空

「よし、真上だ。野郎の頭の真上に飛ばせ」

「ま、真上と言われましても……」

 ヘリのパイロットは空中で乗り込んできた男の指示に困惑していた。

 あのドラゴンの頭上と言われても、蛇のようにのたうっており、あちこち動き回っているのだ。一瞬たりとも同じ場所にない頭の上に移動しろと言われても、どうしたらよいのかわからない。

「ちっ、わかんねえか。左だ左。あ、もうちょい前だ」

「えっ、この辺りでいいですか……?」

「おう、この辺だ。ここで待機な」

「は、はい……」

 パイロットはますます困惑する。

 今いる場所は中庭の池の真上で、ドラゴンの頭どころか身体も存在しない。

 さらに池の脇ではまた別の大男が庭石を投げてドラゴンにぶつけている。

 自分なら投げるどころか持ち上げることすらできなそうな大岩だ。

 後ろの座席では血まみれの大男がにらみをきかせている。

 その隣では、これまで眉ひとつ動かすところも見たことがなかった正木家の当主が蒼白になって震えている。

 悪い夢でも見ているのだろうか、早く帰ってシャワーを浴びて、ビールでも飲んで寝たい……パイロットはぼんやりとそん
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